電気計測器の中期見通し2019~2023年度版
2019年度の電気計測器全体の売上見込みは 6,556億円(前年度比+1.3%)、「5G」関連のインフラ整備や自動車業界への研究開発投資などで微増の見込み。
一般社団法人日本電気計測器工業会(JEMIMA、会長 西島 剛志)は、当工業会の統計データをもとに2023年度までの電気計測器の需要見通し調査を行い、冊子「電気計測器の中期見通し2019~2023年度」を発行いたしました。
電気計測器全体(国内売上+輸出)の2018年度は、半導体・IC測定器と「5G」に関連する通信用測定器の好調な需要により、6,193億円(前年度比+3.0%)の見込みに対して、実績は6,473億円(前年度比+7.8%)と前年度比で469億円のプラスでした。製品群別では、「半導体・IC測定器、電気測定器(一般)、PA計測制御機器、環境計測器」は前年度比でプラスでしたが、「電力量計、放射線計測器」は前年度比でマイナスになりました。
2019年度は、米中貿易摩擦悪化による経済の下振れが懸念されますが、「5G」関連のインフラ整備、自動車業界でのxEVへの研究開発投資、環境分野におけるアジアでの需要増が見込まれており、「電気測定器、電力量計、環境計測器、放射線計測器」の4製品群で微増となり、電気計測器トータルでも微増の6,556億円(前年度比+1.3%)を見込みます。
2020年度以降は、プラス要因としては、「5G」関連の全国展開の進展、自動運転技術の研究開発への設備投資、化学分野での新素材、機械分野での二次電池などの需要が期待される一方、マイナス要因として、電力量計のスマートメーターへの取替え需要のピークが過ぎることの影響が大きく、2019~2023年度の年平均成長率は-1.4%とほぼ横ばいと見通しました。なお、引き続き「5G」関連や自動車業界での新技術への設備投資が牽引役となり、電気計測器の需要が増加することを期待します。
海外拠点の売上を含む「国内売上+輸出+海外拠点売上」の2018年度実績は、国内売上や輸出の増加もあり、前年度比+5.6%の8,458億円となりました。2019年度は、「5G」関連のインフラ整備、高機能品への投資拡大や自動車関連設備投資、さらにアジア向け環境関連の輸出増により、前年度比+1.3%の8,569億円を見込みます。2020年度以降は減少傾向となり、2023年度は2018年度比-2.7%の8,231億円になるものと見通しました。
一般社団法人 日本電気計測器工業会(JEMIMA)
ニュースリリースより転載